ケアマネ試験対策 合格を目指して

ケアマネ2018に望む試験対策です

高齢化の進展と介護問題

少子高齢化の進行

出生率の低下と平均寿命の伸長により、急速な少子高齢化が進んでいます。

65歳以上の高齢者が急速に増加し、中でも要介護状態になる危険性の高い後期高齢者(75歳以上)の増加が著しいのが特徴です。

 

要支援・要介護認定者の増加

要支援・要介護認定者は平成23年10月現在で531万人(高齢者人口の17.9%)に達しています。

要支援、要介護者の割合は加齢に伴い上昇し、80歳以上85歳未満で28.4%になり、85歳以上で57.7%と二人に1人が何らかの支援を必要とする状態になります。

 

要介護状態の長期化・重度化

実際に要介護状態になった場合に、どの程度の期間、要介護状態が続くかをみると、平成16年の国民生活基礎調査によれば、1年以上要介護状態にある高齢者は約8割、3年以上要介護状態にある高齢者は49.8%と約半数という状況です。

また、85歳以上になると要介護度が高い人が増加しています。

 

家族の介護昨日の低下

戦後、核家族世帯が増加し、ついで単独世帯が増加してきました。特に高齢者単独世帯の増加が著しく、平成19年国民生活基礎調査によれば、65歳以上の高齢者同居率は昭和55年には69%でしたが、平成18年には43.9%になっており、今後はさらに低下すると見込まれています。

要介護者のいる世帯でも、半数以上が高齢者単独世帯か核家族世帯となっています。

これまで介護の多くを家族に頼ってきましたが、家族状況の変化に伴い、家族の介護力は大幅に低下しています。

 

老後生活においての介護問題

国民の高齢期における生活において最大の不安は病気や介護の問題となっています。

将来の日常生活に何らかの不安を感じるとする高齢者が7割を超えています。その不安の要因として8割弱の人が自分や配偶者の健康や病気のことを、5割超の人が介護等が必要な状態になることを挙げています。

 

家族介護者の高齢

同居している主な介護者は6割以上が60歳以上であり、4割近くが70歳以上です。

高齢者が高齢者を介護するという、老老介護の状況は既に現実のものとなっています。

 

介護の長時間化

要介護度が重いほど、介護者の介護時間が長く、要介護3以上ではほとんど終日を介護時間に充てている介護者が最も多くなっています。

 

家族の介護状況

家族介護者の悩みでは「精神的負担が大きい」が最も多く、「いつまで介護が続くかわからない」「介護者の肉体的負担が大きい」も挙げられます。

要介護者に対する憎しみを「いつも感じている」が53%、「時々感じている」が31%と3人に1人以上にのぼります。

要介護者に対する虐待をしたことが「よくある」2.0%、「時々ある」15.9%と2割が該当します。

 

社会においての介護問題

介護者の続柄別では、同居・別居合わせて4分の3が寝たきり高齢者の親族となっており、家族の介護力が低下しているにも関わらず現在でも家族による介護に依存している実態があります。

 

女性と介護問題

介護者の69.4%が女性で、特に中高年の女性に過重な負担がかかっています。

女性が介護のためにやむを得ず離職する場合も多く、職業上の経験蓄積を阻害する要因となるだけでなく、年金制度において基礎年金の受給権は確保されるものの、構成年金受給額の低下にもつながります。

 

国民経済的にみた介護問題

社会全体が負担している介護費用は国民経済及び社会保障給付費に形状されているものだけでなく、目に見えない形で家族や企業、さらに高齢者本人が負っているものもあります。例えば家族の介護労働にかかる費用、また、介護に携わることによる機会損失の費用は相当なものとなります。